
挿入場面 アウトランドの埃
長時間に渡る行軍のあと、ケイル・サスとレディ・ヴァシュは高台に立ち、赤茶けて不毛なアウトランドの風景を見渡した・・・。

ケイル・サス王子
この荒地はなんでしょう、ヴァシュ?

レディ・ヴァシュ
この荒廃した地はアウトランドと呼ばれておる、王子。かつてのオーク・ホルドの故郷、ドレイノールの残骸じゃ。

ケイル・サス王子
おどろいた。ここはかつて、魔術師カドガーが連合の遠征軍を率いて訪れた地です。あの時彼は、オークを全滅まであと一歩と言うところまで追いつめたのですよ。

ケイル・サス王子
脱走を試みたネルズールは無数の多次元ゲートを開いたが、結局はそれが惑星の崩壊を招く結果となった。

レディ・ヴァシュ
そうじゃ。この死に絶えた世界の廃墟から、我らはマスターを捜し出すために、ここに来たのじゃ。

ケイル・サス王子
イリダンが・・・なぜここに?こんな不毛の地に、彼を惹きつけるものがあるとは思えませんが。

レディ・ヴァシュ
それはどうかの。いずれにしても我らは直ちにマスターをお捜しせねば。

ケイル・サス王子
よいでしょう。彼と再び逢うのが待ち遠しくてなりません。彼がもしも私の民を飢えから救うことができるのなら、私は喜んで彼に従いましょう。